フィンランド国立技術研究センター(VTT)とラッペーンランタ工科大学(LUT)の共同研究から生まれた。再生可能エネルギー分野出身のパシ・ヴァイニッカ博士とバイオプロセス工学が専門のユハ・ペッカ・ピトゥカネン博士がVTTで出会い、食料生産が世界の温室効果ガス排出に占める割合の大きさを課題意識として、排出フリーな電力と回収したCO2からタンパク質(食料)を作る方法を見出した。
タンパク質や食料の生産は農業と切り離せず、広大な土地・水・好適な気候に依存するものだ、という当たり前。実際、家畜だけで地球上の居住可能な土地の約4割を使い、農業全体では世界の淡水取水量の約7割を占めている。
Solar Foodsは、天然の水素酸化細菌をバイオリアクター内で発酵させてつくるタンパク質「Solein」により、農業からタンパク質生産を切り離した。再生可能電力で水を電気分解して水素を作り、その水素をエネルギー源、回収したCO2を炭素源として微生物を増殖させ、乾燥させて粉末状のタンパク質(乾燥重量の約8割がタンパク質で、必須アミノ酸9種をすべて含む)を得る。土地や天候、気候に左右されず、どこでも通年生産できる。
食品メーカー・ブランド向けにタンパク質原料「Solein®」を供給するB2B事業者で、当初は米国の健康・パフォーマンス系栄養市場を主なターゲットとしている。2024年にはシンガポールで味の素のブランド「Atlr.72」を通じた消費者向け製品も発売された。フィンランド・ヴァンター(Vantaa)の「Factory 01」が2024年春から稼働(年産最大160トン)、ラッペーンランタに計画中の「Factory 02」は年産6,400トン(Factory 01の40倍)を目指し2028年の稼働開始を予定している。
StarTextで全文を読む →