細胞のリプログラミング技術
老化は誰にも避けられない一方通行の過程であり、いったん老いてしまった細胞や組織を、病気になる前の若く健康な状態に戻すことはできないというのが、長らく生物学の世界の常識だった。
山中因子と呼ばれる仕組みを細胞に働かせることで、老いた細胞が持つ「時計」を巻き戻し、若く健康な状態に近づけられることを示し、老化を一方通行ではなく、ある程度後戻りできる過程に変えた。
Altos Labs, Inc.は、細胞を若返らせる「細胞リプログラミング」という技術を軸に、老化に伴う病気やけがを治療する薬の研究開発を行うアメリカとイギリスの企業である。対象となるのは、老化に伴う病気や体の機能の衰えに苦しむ人々である。 同社は、京都大学の山中伸弥教授がノーベル賞を受賞した「山中因子」と呼ばれる特殊なタンパク質を細胞に導入することで、細胞が持つエピジェネティックな時計をリセットし、細胞をより若く健康な状態に近づける研究を進めている。アメリカのサンフランシスコ・ベイエリアとサンディエゴ、イギリスのケンブリッジにそれぞれ研究拠点となる「科学インスティテュート」を置き、日本の研究機関とも連携しながら、基礎研究から実際の医薬品開発までを一貫して手がける体制を築いている。 創業時には、著名な投資家たちから多額の資金を調達し、山中伸弥教授やジェニファー・ダウドナ教授といったノーベル賞受賞者を含む世界トップクラスの研究者を集めている。
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