AI教材による個別最適化学習
教室の前に立つ一人の先生が、何十人もの生徒に同じ内容を同じペースで教えるという授業の形は、150年近く変わっていないとされる。基礎学力の習得には、生徒一人ひとりの理解度にかかわらず一律の時間がかかって当然だと考えられてきた。
AIが一人ひとりの理解度やつまずきの原因を分析し、その生徒に本当に必要な内容だけを最適な順番で学べるようにすることで、基礎学力の習得にかかる時間を大きく短縮し、浮いた時間を、自分の意見を伝える力など「社会でいきる力」を育てる時間に転換した。
atama plus株式会社は、中学生・高校生向けのAI教材「atama+(アタマプラス)」を開発・提供する教育スタートアップである。生徒がタブレット端末で問題に取り組むと、AIが解答の正誤だけでなく、どこでつまずいているのか、その根本原因となっている単元まで推定する。そのうえで、一人ひとりに合わせた「自分専用カリキュラム」を組み立て、すでに理解している内容は飛ばし、本当に必要な学習だけに時間を使えるようにしている。 atama+は自社で単独に生徒に届けるのではなく、全国の学習塾・予備校と連携する形で提供されている点が特徴である。AIが効率的な基礎学力の習得を担い、塾の講師やコーチが生徒のやる気を引き出したり学習計画を一緒に考えたりすることで、「AIと人」それぞれの強みを組み合わせた学びの場をつくっている。近年では、AI教材を軸にした個別指導塾「進学個別 atama+塾」の展開や、大学と連携した「高大接続プログラム」、社会人向けの企業研修プログラムなど、対象を中高生に限らず広げる取り組みも進めている。 同社が掲げるのは「教育に、人に、社会に、次の可能性を。」というミッションである。基礎学力の習得にかかる時間を短くし、そのぶん増える時間で、自分の意見を伝える力や人と協働する力といった「社会でいきる力」を伸ばしてほしいという考えのもと、プロダクト開発と学習データの分析を積み重ねている。
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