植物由来のプラスチック素材PEFの開発
ペットボトルなどに使われるプラスチック(PET)は、石油を原料にするしかなく、化石燃料への依存から抜け出せない、というのが長年の化学産業の常識だった。
石油を原料にするのではなく、植物由来の糖を化学的に変換することで、PETと同等以上の性能を持つ新しいプラスチックを作り出した。
Avantium N.V.は、オランダ・アムステルダムに本社を置く企業で、植物由来の糖を原料とする循環型プラスチック「PEF(ポリエチレンフラノエート)」を開発・製造している。対象となるのは、飲料メーカーや化粧品ブランドなど、包装・繊維分野でサステナブルな素材を求める企業である。 飲料のペットボトルなどに使われるPET樹脂は、石油を原料としており、化石燃料への依存という課題を抱えていた。Avantiumは、独自の「YXY技術」を使い、植物由来のブドウ糖や果糖から「FDCA」という化学物質を作り出し、これを原料に「PEF」と呼ばれる新しいポリエステル樹脂を開発した。PEFは、酸素バリア性がPETの10倍、二酸化炭素バリア性が15倍優れているとされ、飲料の炭酸や風味をより長く保つことができる。 同社は、オランダ・デルフザイルに世界初となるFDCAの商業生産プラントを建設し、2024年10月に稼働を開始した。ヘンケルやディオールなど、複数の企業との間で原料供給契約を結んでおり、既存のPETリサイクルの流れにも組み込める設計にすることで、循環型のプラスチック経済への移行を後押ししている。
StarTextで全文を読む →