CO2を鉱物化するセメント代替材料の開発
セメント・コンクリート産業の脱炭素化は、製造工程そのものを大きく作り変えるか、CO2の排出量を削減する努力を続けるしかなく、CO2を排出源として利用して価値ある建材に変えることは難しい、というのが建設業界の長年の常識だった。
製造工程を作り変えたり排出量を削減したりするのではなく、CO2そのものを鉱物に固定化し、高性能なセメント代替材料に変換することで、建設資材の製造そのものを炭素の吸収源に変えた。
Co-reactive GmbHは、ドイツ・エルクラートに本社を置く企業で、CO2を鉱物化させることで、セメントの代替材料として使われる高性能な「補助的セメント質材料(SCM)」を製造する技術を開発している。対象となるのは、セメント・コンクリートメーカーや、建設資材の脱炭素化に取り組む企業である。 高炭素排出型の産業とされるセメント・コンクリート産業は、脱炭素化に向けて既存の製造プロセスを大きく変える必要があるという課題を抱えていた。Co-reactiveは、カンラン石などのマグネシウム・カルシウムケイ酸塩鉱物や、金属精錬工程で生じる副産物を粉砕し、CO2を含む懸濁液として高圧・高温の反応炉に通すことで、安定した炭酸塩と非晶質シリカへと変換する独自の炭素鉱物化技術「CO-SCM」を確立した。 この製法によって、1トンあたり約330kgのCO2を永続的に固定できるとされ、既存のセメント配合を大きく変えることなく導入できる。同社は、セメント工場や発電所、廃棄物焼却施設、バイオガスプラントなど、様々な発生源からのCO2を活用できるよう、排出源の近くに製造拠点を設置する計画を進めている。
StarTextで全文を読む →