工学・医学

人とテクノロジーが支え合い、誰もが自立と自由を実感できる社会を実現する。

CYBERDYNE株式会社

歩く力を取り戻す装着型ロボット

事故や病気で足腰が不自由になった人は、車椅子や介助に頼るしかなく、一度失われた歩く力を取り戻すのは難しいというのが医療の常識であり、ロボットスーツはSFの世界の空想にすぎないと考えられてきた。

装着した人の神経信号を読み取るロボットスーツを実際に開発し、繰り返し使うことで脳や神経、筋肉の働きそのものを再生・改善させ、もう一度自分の足で歩けるようにする「治療するロボット」に変えた。

CYBERDYNE(サイバーダイン)は、人とAI・ロボット・情報技術を融合させた「サイバニクス」という新しい学問領域をもとに、医療や介護、生活支援の分野で使われるロボット技術を開発する日本の企業である。対象となるのは、脳卒中や脊髄損傷などで歩行が難しくなった患者や、加齢によって体力が低下した高齢者、そして医療・介護の現場で働く人々だ。 中心となる製品は、装着型サイボーグ「HAL(ハル)」である。利用者が足を動かそうとするときに脳から筋肉へ送られるわずかな神経信号を、皮膚の上に貼ったセンサーで読み取り、その信号に合わせてロボットが動きをアシストする仕組みだ。単に体を支えるだけでなく、HALを装着して歩行訓練を繰り返すことで、脳や神経、筋肉のネットワークそのものの働きが改善・再生されていくとされ、世界で初めて治療用ロボットとして医療機器の承認を受けた。 現在では世界20カ国以上でHALが医療機器として承認・認証されており、マレーシア政府と共同で設立した大規模なリハビリテーションセンターをはじめ、台湾やマレーシア、アメリカの研究機関とも連携を進めている。医療分野だけでなく、介護や重い荷物を扱う作業現場を支援する製品開発にも力を入れており、AIとロボット技術を組み合わせた新しい産業「サイバニクス産業」の創出を目指している。

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