医学・獣医学・理学

犬の嗅覚をAIでデジタル化することで、がんをはじめとする病気を、手遅れになる前に安価かつ非侵襲的に発見できるようにすること

Dognosis

訓練された犬の嗅覚とAI・脳波解析技術を組み合わせた非侵襲的がん検査の開発

がんなどの疾患を早期に発見するには、血液検査や画像診断など高価で専門設備を要する医療機器に頼るしかない、というのが診断業界の常識だった。

高価な医療機器ではなく、太古から人類のそばにいた犬の嗅覚をブレイン・コンピュータ・インターフェースで「デジタル化」し、再現性のある安価な検査へと変えた。

Dognosisは、インド・ベンガルールに拠点を置く企業で、訓練された犬の嗅覚と、脳波計測(BCI)・機械学習技術を組み合わせることで、がんをはじめとする疾患を呼気から検出するサービスを開発している。対象となるのは、早期発見が難しいがん患者や、安価で非侵襲的なスクリーニング手法を求める医療機関である。 同社の主力製品であるBreathEasyは、受診者が10分間、綿でできたマスクに向かって呼吸をするだけで完了する検査である。マスクに残された揮発性有機化合物(VOC)は密閉されたまま研究所に輸送され、DogSense®と呼ばれる独自のブレイン・コンピュータ・インターフェースを装着した訓練済みの犬たちによって評価される。犬の反応から得られる信号はDogOSと呼ばれるソフトウェアで解析され、がんに関連するVOCのパターンとして数値化される。 2026年に発表された第2相試験の結果では、7種類の主要ながんについて90%を超える精度で検出できることが示され、早期段階のがんについても精度が安定していたという。同社は、香りを嗅ぎ分ける犬の能力を、爆発物や麻薬の検知と同様に「協働者」として位置づけ、犬たちの福祉にも配慮しながら、この技術をインドやアメリカをはじめとする各国で規制当局と協議しつつ実用化を進めている。

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