農業残渣から作る超吸水性ポリマー
農業で水不足に対応するための保水材は、石油由来の化学ポリマーが主流であり、土に還らず環境負荷が大きい、というのが農業資材業界の長年の当たり前だった。
石油由来の化学ポリマーに頼るのではなく、捨てられていた野菜や果物の皮などの農業残渣をアップサイクルすることで、完全生分解性の保水材を作り出した。
EF Polymer株式会社は、沖縄県恩納村の沖縄科学技術大学院大学(OIST)内に拠点を置く企業で、みかんの皮などの農業残渣をアップサイクルした、100%オーガニックで完全生分解性を持つ超吸水性ポリマー「EFポリマー」を開発・製造している。対象となるのは、干ばつなど水不足に悩む世界各地の農業生産者である。 農業は世界の淡水消費量の70%を占めており、乾燥地域の農家は慢性的な水不足に直面している。従来の保水材は石油由来の化学ポリマーが中心で、土壌に残留し環境負荷が大きいという課題があった。EF Polymerは、通常は廃棄されるオレンジやバナナの皮といった農業残渣を独自技術でアップサイクルし、土壌の水分・養分を長期間保持できる超吸水性ポリマーを開発した。このポリマーは半年ほどかけて吸水と放出を繰り返した後、1年以内に完全に土に還る。 同社の技術は、同じ水・肥料の量で農作物の収量を大きく高める効果が確認されており、地域で発生した農業残渣を使って地域の農業を支えるという循環型のモデルを目指している。近年は保冷剤や生理用品、化粧品など、農業以外の分野への展開も進めている。
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