サプライチェーン支出監査AIの開発
企業の物流費や仕入れコストの監査は、人手による請求書チェックや外部委託のチームに頼るのが当たり前とされてきた。契約通りに正しく請求されているかを一件ずつ確認する作業は膨大で、実際に細かく監査できるのは全体のごく一部にとどまり、見過ごされた過払いは仕方のない経費として片付けられてきた。
人を増やして監査の範囲を広げるのではなく、AIエージェントに契約書と請求書、輸送記録を自動で突き合わせさせて全件を確認させ、過払いの証拠をそろえて取引先と交渉し、決着までやり遂げる仕組みに置き換えた。
Freehandは、大企業のサプライチェーンにかかる支出を、AIの「チーム」が監査し、取引先との交渉や決着までをこなすアメリカのスタートアップである。対象となるのは、運送会社への支払いや倉庫・物流委託業者との契約、輸出入にかかる関税など、金額は大きいのに人手による確認が追いつかず、見過ごされがちな支出である。 Freehandの仕組みは、契約書や購買記録、輸送や納品の記録、さらにはメールやチャットのやり取りといった、バラバラに散らばった情報を一つにつなぎ合わせるところから始まる。請求書が来るたびに契約条件と実際の輸送実績を照らし合わせ、金額の誤りや二重請求、契約違反の追加料金などを見つけ出す。誤りが見つかれば、証拠となる契約条項や記録をそろえて取引先に連絡し、交渉から解決まで人の手を介さずに進め、最終的な結果を企業の会計システムに反映させる。 すでにメタやユニリーバ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ファイザーといった大企業で導入が始まっており、監査にかかる時間を大きく短縮しながら、見過ごされてきた支出の3〜5%程度を回収できるとしている。
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