溶けにくい保形性アイスクリーム素材の開発
アイスクリームは常温に置けばすぐに溶けてしまうものであり、嚥下障害のある高齢者や、暑い屋外での提供には向かない食品だ、というのが長年の食品業界の当たり前だった。
溶けやすさをそのまま受け入れるのではなく、天然由来の素材でクリームの離水・崩れを抑えることで、常温でも形を保てるアイスクリームを実現した。
FULLLIFE株式会社は、東京都新宿区に本社を置く企業で、イチゴから抽出したポリフェノールを核とする食品保形性向上原料「KANAZAWAMIX」を開発・製造している。対象となるのは、常温での形状維持や、嚥下障害のある人でも安心して食べられる食感を求める食品メーカーや介護施設である。 一般的なアイスクリームは、常温に置くとすぐに水分と油分が分離し、形が崩れて溶けてしまう。FULLLIFEは、金沢大学の研究者と共同で、イチゴ由来のポリフェノールを核とする原料を開発し、クリームの離水を抑制するとともに、気泡の弾力性を高めて崩れにくくする機能を実現した。この原料を加えることで、常温で数十分から数時間、形状を保つことができる溶けにくいアイスクリームの製造が可能になる。 同社の技術は、味や食感を損なわずに形状を保てることから、嚥下障害があり一般的な嚥下食では味や食感が制限されがちな高齢者にも、通常のアイスクリームに近い食体験を提供できる可能性を持つ。また、常温での流通が可能になることで、氷菓の保存・輸送コストの削減にもつながっている。
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