バーチャルフェンシングによる放牧管理
放牧地で牛を管理するには、物理的なフェンスを張り替えたり、牛を追い集めたりする作業に、農家が毎日何時間もかけなければならない、というのが酪農・畜産の長年の当たり前だった。
物理的なフェンスを増設・移動するのではなく、牛につけた首輪から音と振動の合図を送ることで、フェンスなしで牛の群れをスマートフォンひとつで動かせるようにした。
Halterは、ニュージーランド・オークランドに本社を置く企業で、太陽光発電式のスマート首輪と専用アプリを組み合わせた「バーチャルフェンシング」システムを開発している。対象となるのは、放牧地の管理に多くの時間と労力を費やしている酪農家・牧場経営者である。 放牧を基本とする酪農・畜産では、牧草の状態に合わせて放牧区画を頻繁に切り替える必要があるが、そのたびに物理的なフェンスを張り替えたり、牛を歩かせたりする作業に多くの時間がかかっていた。Halterが開発した首輪は、音と振動の合図を使って、フェンスを設置することなく、スマートフォンのアプリだけで牛の群れを誘導・移動させることができる。牛は数日程度の訓練で、この音と振動の合図を理解して行動を調整するようになるという。 同社の首輪は、放牧の管理だけでなく、個体ごとの健康状態や発情、分娩の兆候などもモニタリングしており、ニュージーランド・オーストラリア・アメリカの牧場で導入が進んでいる。フェンスという物理的な制約から放牧を解放することで、土地の生産性を高め、より持続可能な畜産を実現することを目指している。
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