工学

宇宙のどんな場所へも24時間以内に

Letara株式会社

人工衛星向け推進エンジンの開発

宇宙空間で人工衛星の位置を自在に動かすには強い推進力が必要だが、大きな力を出せる液体燃料は爆発や中毒のリスクが高く、扱いには特別な資格や設備が求められてきた。そのため多くの小型衛星は推進装置を持たないまま打ち上げられ、軌道を自由に変えられずにいる。

Letaraは、危険物として扱われてきた燃料の常識を覆し、身近なプラスチックを固体燃料として使うことで、高い安全性と低いコスト、そして強い推進力を同時に実現するハイブリッドエンジンを生み出した。「大きな力を出すには危険が伴う」という定説に対し、「安全な材料でも高い推進力は実現できる」という逆説を体現している。

Letara株式会社は、人工衛星の運用者やロケットの開発者に向けて、プラスチックを燃料とするハイブリッド推進エンジンを開発している。北海道大学で20年以上にわたり研究されてきたハイブリッドロケット技術をもとに、固体のプラスチック燃料と液体酸化剤を組み合わせることで、安全性・推進力・低コストを同時に満たす推進システムをつくりだした。 低軌道に打ち上げられた小型衛星の多くは、動力を持たないまま軌道上に置かれ、宇宙ステーションや月など目的地まで自ら移動することができない。Letaraはこの「宇宙のラストマイル輸送」の課題に取り組んでおり、複数の小型衛星をまとめてロケットで低軌道に運び、そこから各衛星が自分の推進エンジンで目的の軌道へ移動する仕組みを支えようとしている。 プラスチック燃料は無毒で燃えにくく、爆発の危険性も低いため、特別な資格がなくても素手で扱うことができる。さらに3Dプリンターで必要な形やサイズをその都度製造できるため、保管や製造にかかるコストも抑えられる。地上での燃焼試験を重ねながら、宇宙空間での実証に向けた開発を進めている。

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