工学・医療保健学

転んでも立ち上がれる世界を作ろう

株式会社Magic Shields

転倒時だけ柔らかくなる衝撃吸収床材

高齢者の転倒による骨折を防ぐには、床を常に柔らかい素材にするしかないが、それでは歩きにくく車椅子も使いにくくなる、というのが介護・医療現場の長年のジレンマだった。

床を常に柔らかくするのではなく、歩いているときは硬く安定していて、転倒した瞬間だけ柔らかく沈み込む構造にすることで、歩きやすさと安全性を両立させた。

株式会社Magic Shieldsは、静岡県浜松市に本社を置く企業で、歩行時は硬く安定していながら、転倒した瞬間だけ柔らかくなり衝撃を吸収する床材・マット「ころやわ」を開発・製造・販売している。対象となるのは、高齢者の転倒骨折対策に取り組む病院・介護施設・在宅介護の現場である。 日本国内では1日に2700件以上の骨折事故が発生しているとされ、高齢者の転倒骨折は寝たきりや認知症につながる深刻な社会課題となっている。骨折を防ぐために床を常に柔らかいスポンジ状の素材にすると、歩きにくくなったり車椅子での移動がしづらくなったりするというジレンマがあった。Magic Shieldsは、メカニカル・メタマテリアルと呼ばれる特殊な人工材料の構造を応用し、通常は硬くて安定しているが、転倒による衝撃が加わった瞬間にだけ柔らかく沈み込む可変剛性構造体を開発した。 同社の製品は、床材だけでなく、センサーを組み込むことで転倒時のデータを収集し、転倒リスクの高い人を把握するサービスへの展開も進めており、プライバシーに配慮しながら日常生活の見守りにも応用できる技術として、医療・介護施設への導入が進んでいる。

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