医療データ・分析技術の独立事業化
大手IT企業が開発した医療AI・データ分析技術は、その企業の一事業として運営される限り、企業全体の経営方針や優先順位の変化に左右されてしまう、というのが長年の構造的な課題だった。
大企業の一部門として運営し続けるのではなく、独立した専業企業として切り離すことで、医療データ分析という専門領域に経営資源を集中させられるようにした。
Merative L.P.は、アメリカ・ミシガン州アナーバーに本社を置く企業で、医療機関・保険者・製薬企業・政府機関向けに、医療データ・分析・AI技術を提供している。対象となるのは、臨床開発・画像診断・保険請求分析・社会保障プログラムの管理など、幅広い医療関連業務に携わる組織である。 同社が提供する技術は、もともとIBMが「ワトソン・ヘルス」事業として展開していたものであり、電子カルテデータや臨床試験データ、医療画像などを分析し、治療方針の検討や医療機関の意思決定を支援することを目的としていた。しかし、IBM社内の一事業として運営される中で、期待されていたほどの成果を上げられずにいるという課題もあった。 Merativeは、こうした技術資産を投資会社フランシスコ・パートナーズが買収し、独立した専業企業として再出発させたものである。Health Insights・MarketScan・Clinical Development・Social Program Management・Micromedex・Merge Imagingという6つの製品群を軸に、医療の現場で働く人に、必要な洞察(インサイト)を届けることを目指している。
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