工学・経済・経営・商学

病院水準のケアを、AIとスマートセンシングによって自宅へ届ける。

Onyx Healthcare Inc.(醫揚科技股份有限公司)

医療現場向け専用コンピュータの開発

病院で使うコンピュータは、一般のオフィス用パソコンを流用すればよいという考え方が長く一般的だった。消毒に耐える設計も、医療機器どうしが電磁波で干渉し合わない工夫も、24時間止まらない安定性も、特別に用意しなくても何とかなるとされてきた。

汎用のパソコンをそのまま持ち込むのではなく、感染対策や医用電気機器の安全規格、AIによる処理性能まで、医療現場の条件だけを見据えて一からコンピュータを設計し、病院の隅々にAIを組み込むための土台をつくった。

Onyx Healthcare(醫揚科技)は、台湾に本社を置く、病院やクリニックで使うことに特化したコンピュータやタブレット端末を開発・製造する企業である。ナースステーションのモニターやベッドサイド端末、手術室で使う画像処理用のコンピュータ、在宅医療で使う医療用タブレットなど、医療現場のさまざまな場面に合わせた機器を手がけている。 一般のパソコンと違い、同社の製品は、消毒液を使った清拭に耐える設計や、医療機器どうしが電磁波で誤作動を起こさないようにする対策、24時間365日止まらずに動き続ける安定性など、医療機器としての国際規格に適合するように一から設計されている。近年は、AI用の処理装置を組み込んだ製品にも力を入れており、画像診断の支援や、患者の生体データをリアルタイムで解析して自宅にいながら病院に近い水準のケアを受けられるようにする、遠隔医療の基盤づくりにも取り組んでいる。 同社は、台湾の産業用コンピュータメーカーである研揚科技(IEI)の医療事業を独立させる形で生まれた会社であり、研揚科技とその親会社にあたるASUS(華碩電腦)を中心とするグループの一員として、台湾での設計・製造から、アメリカやヨーロッパ、中国での販売・サポート体制までを整えている。

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