理学・工学・農学

循環型の未来に向けて、素材の完全な循環を加速させる

Samsara Eco Pty Ltd

酵素を使ったプラスチックの無限リサイクル技術

使用済みのプラスチックをリサイクルしても、繰り返すたびに品質が劣化してしまい、いずれは焼却・埋め立てに回るしかない、というのがプラスチックリサイクルの長年の限界だった。

品質が劣化する形でリサイクルするのではなく、AIが設計した酵素でプラスチックを元の分子(モノマー)にまで分解することで、劣化なく何度でも新品同様の素材に戻せるようにした。

Samsara Ecoは、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州ジェラボメラに拠点を置く企業で、AIが設計した酵素を使い、ナイロンやポリエステルなどのプラスチック・繊維を分子レベルまで分解し、新品同様の品質で再生する技術を開発している。対象となるのは、サステナブルな素材調達を目指すアパレルブランドや、包装・自動車業界の企業である。 従来のプラスチックリサイクルは、繰り返すたびに品質が劣化するダウンサイクルになりがちで、最終的には焼却や埋め立てに回らざるを得ないという限界を抱えていた。Samsara Ecoは、プラスチックを構成する分子(ポリマー)を切り分ける酵素を独自に開発し、プラスチックを元の分子(モノマー)にまで分解する技術を確立した。分解されたモノマーは、新品と同じ品質のプラスチックへと再合成できるため、理論上は無限に繰り返しリサイクルすることが可能になる。 同社は特に、リサイクルが難しいとされてきたナイロン6,6の分解に世界で初めて成功しており、大手アパレルブランドのルルレモンなどと提携し、再生素材を使った製品を市場に送り出している。2025年にはオーストラリアに商業規模の工場を稼働させ、繊維から繊維への再生を実現する体制を整えている。

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