語学・工学・理学

アクセントを理由にした偏見や差別をなくし、誰もが対等に理解される世界をつくるため、リアルタイムで音声を変換するAI技術を届けること

Sanas

リアルタイムでアクセントを変換する音声AI

英語を母語としない人がコールセンターなどで働く場合、相手に理解してもらうためには、自分の話し方そのものを矯正するアクセント矯正トレーニングを受けるしかない、というのが業界の当たり前とされてきた。

話す人自身のアクセントを変えさせるのではなく、AIがリアルタイムで音声だけを変換することで、本人はそのままに、伝わり方だけを変えられるようにした。

Sanasは、アメリカ・カリフォルニア州パロアルトに拠点を置く企業で、リアルタイムでアクセントを変換する音声AI技術を開発している。対象となるのは、世界中のコールセンターやカスタマーサポート企業、そして英語を母語としない環境で働く担当者たちである。 同社の技術は、話者の声の抑揚や感情、個性はそのまま保ちながら、発音のパターンだけをリアルタイムで別のアクセントに変換するというものである。従来、英語を母語としない担当者が働くコールセンターでは、聞き取りにくさや誤解を減らすために、担当者自身が長期間のアクセント矯正トレーニングを受けることが一般的だった。Sanasの技術は、この負担を担当者本人にではなく、AIの側に引き受けさせることを目指している。 現在は主にコールセンターや企業のカスタマーサポート向けに導入されており、フランス語・スペイン語・イタリア語・ドイツ語・中国語・日本語など複数の言語にも対応を広げている。一方で、この技術についてはアクセントを均一化することが、働く人たちの文化的な個性を薄めてしまうのではないかという指摘も一部の研究者やメディアから上がっており、賛否が分かれる技術でもある。

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