頭部衝撃検知ウェアラブルセンサー
スポーツにおける脳震盪は、選手自身の申告やコーチ・審判の目視観察に頼って判断されることが多く、実際の衝撃の強さや回数を客観的に把握する手段はほとんどなかった。特にアマチュアや育成年代の現場では専門的な医療スタッフや検査機器が常駐しておらず、見逃されがちな課題とされてきた。
宇宙飛行士向けの精密な医療機器を開発してきたエンジニアが、耳の裏に貼るだけの小さなセンサーで頭部への衝撃をリアルタイムに検知する技術を開発。ヘルメットやマウスガードを使わずに、あらゆるスポーツ・あらゆるレベルの選手が、衝撃の大きさを数値として「見える化」できるようにした。
Sports Impact Technologiesは、アイルランド・ダブリンを拠点に、頭部への衝撃をリアルタイムで検知するウェアラブルセンサーを開発するスタートアップである。センサーは耳の後ろに医療用の粘着剤で貼り付けるだけの小さな装置で、ヘルメットやマウスガードのような特別な防具を必要としない。 トレーニングや試合中に選手が頭部に衝撃を受けると、センサーがその強さ(Gフォース)と回転方向の力を検知し、Bluetoothを通じてサイドラインのコーチや理学療法士、保護者のスマートフォンやタブレットにリアルタイムで通知する。通知を受けた大人は、必要に応じて選手をすぐにピッチから離し、脳震盪の疑いがないか確認できる。 センサー1つの重さは3グラム未満で、選手ごとに専用のものを用意する必要がなく、チーム内で使い回すことができる。ラグビーやアメリカンフットボール、サッカー、ホッケー、ゲーリックフットボールなど、コンタクトの多いあらゆるスポーツで利用できるように設計されている。 長期的な視点も特徴の一つだ。1回1回の衝撃データを積み重ねることで、選手がシーズンを通してどれだけの衝撃を受け続けているかという「累積負荷」を可視化し、脳の健康を長期的に見守るための材料を提供する。
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