体験型デジタルアートの制作
アートは美術館の壁に掛けられ、静かに眺めるものであり、鑑賞者はあくまで作品の外側に立つ観察者にすぎない、というのが従来の美術鑑賞の当たり前だった。
作品を額縁の中に閉じ込めず、鑑賞者が足を踏み入れ、触れ、他の来場者とともに変化させていく空間そのものを作品とすることで、人と作品、人と人の境界を溶かした。
チームラボ株式会社は、東京都千代田区に本社を置くデジタルアートの制作集団である。プログラマーやエンジニア、数学者、建築家、CGアニメーター、絵師、編集者など、デジタル社会のさまざまな分野の専門家が集まり、自らを「ウルトラテクノロジスト集団」と呼んでいる。国内外の常設ミュージアムや企画展を通じて、子どもから大人まで幅広い層に作品を届けている。 チームラボの作品の多くは、来場者が展示室の中に足を踏み入れ、光や映像に触れたり、他の来場者と一緒に空間の中を動き回ったりすることで、作品そのものが変化していくという体験型のデジタルアートである。壁に掛けられた絵画を静かに眺めるという従来の美術鑑賞とは異なり、鑑賞者自身が作品の一部になるような没入感を生み出す点が特徴である。東京・お台場や麻布台のミュージアムのほか、京都、アラブ首長国連邦のアブダビなど、活動の場は世界各地に広がっている。 創業当初のチームラボは、デジタルアートよりも企業向けのウェブサイト制作やシステム開発を主な事業としていた。ニュースサイトの構築などを手がけながら技術力を蓄積し、そこで培ったプログラミングやデータ処理の技術を、次第にアート作品の制作へと応用していった経緯を持つ。現在も企業から依頼を受けた開発案件を手がける一方で、テクノロジーと創造性を組み合わせた独自の作品づくりを続けている。
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