農学・理学・工学

より良い地球のための土壌エンジニアリング

Terraxy LLC

乾燥地の土壌改良によるカーボンソイル

砂漠のような乾燥地の土壌は、水や養分を保持できないため作物を育てるのに適さず、その状態を根本的に改善することは難しい、というのが農業における長年の常識だった。

保水力の低い砂質の土壌をそのまま受け入れるのではなく、バイオ炭を独自に処理することで土壌そのものの性質を作り替え、長期的に水と炭素を蓄えられるようにした。

Terraxyは、サウジアラビア・トゥワルにあるキング・アブドラ科学技術大学(KAUST)内に拠点を置く企業で、乾燥地・アルカリ性の土壌向けに設計されたバイオ炭ベースの土壌改良材「Carbosoil」を開発・製造している。対象となるのは、サウジアラビアの大規模緑化プロジェクトや造園会社、農業事業者である。 サウジアラビアなど乾燥地域の土壌は、砂の比率が高く保水力・保肥力に乏しいため、作物を長期的に育てるのが難しいとされてきた。バイオ炭は土壌改良材として期待されてきたが、乾燥地特有のアルカリ性の高い土壌では、そのpHの高さなどが原因でうまく機能しないという課題があった。Terraxyは、バイオ炭を独自に処理することでこの制約を解消する技術を開発し、水分と養分の保持力を高めながら、炭素を数百年単位で土壌に固定できる改良材を実現した。 同社の製品は、同じ量の水・肥料でも植物の成長・収量を最大70%高められるとされており、土壌改良と炭素固定という2つの効果を同時に実現する点が特徴である。サウジアラビア環境・水・農業省の規制サンドボックスを通じて実証を重ね、大規模な生産施設の建設を進めている。

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