海藻由来の生分解性バイオプラスチック
プラスチックによる海洋汚染を止めるには、リサイクルを進めるか、プラスチックの使用量そのものを減らすしかない、というのが長年の環境問題における共通認識だった。
化石燃料由来のプラスチックを減らすことに注力するのではなく、海藻を発酵させることで、そもそも環境にプラスの影響を与える新素材そのものを作り出した。
Uluuは、オーストラリア・パースに拠点を置く企業で、海藻を発酵させて作る生分解性のバイオプラスチック素材「Uluu」を開発している。対象となるのは、プラスチックに代わる環境配慮型素材を求めるアパレル・化粧品・自動車業界などのブランド企業である。 石油由来のプラスチックに代わる素材として、トウモロコシやサトウキビ由来のバイオプラスチックが開発されてきたが、これらは農地を必要とし、環境面での課題も抱えていた。Uluuは、紅藻の一種を発酵させ、微生物にその糖分を摂取させることで、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)と呼ばれる天然の高分子を作り出す技術を確立した。この製法はビール醸造に似ており、既存のプラスチック製造設備でそのまま加工できる点が特徴である。 Uluuの素材は、再利用・リサイクルが可能なだけでなく、家庭用のコンポストや海洋でも自然に分解され、マイクロプラスチックを残さない。海藻は成長過程で二酸化炭素を吸収し、海洋の汚染物質を浄化する働きも持つため、Uluuは生産規模が拡大するほど気候にプラスの影響を与える素材だとされている。同社はインドネシアの海藻農家と連携する合弁会社も設立しており、原料調達の透明性確保にも取り組んでいる。
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