磯焼け対策のためのウニ畜養事業
海藻を食べ尽くして磯焼けを引き起こすウニは、身が入っておらず商品価値もないため、駆除してもコストばかりかかる厄介者だ、というのが漁業関係者の共通認識だった。
厄介者として駆除するだけで終わらせるのではなく、その痩せたウニを買い取って短期間で育て直すことで、駆除そのものを利益の出る事業に変えた。
ウニノミクス株式会社は、東京都江東区に本社を置く企業で、磯焼けの原因となる痩せたウニを漁業者から買い取り、独自の陸上畜養技術で食用に適したウニへと育て直す事業を展開している。対象となるのは、磯焼けに悩む沿岸地域の漁業者と、良質なウニを求める飲食店・小売業者である。 海水温の上昇などによって藻場を守っていた海藻が減少し、そこに大量発生したウニが残り少ない海藻を食べ尽くしてしまう磯焼けが、世界各地で深刻化している。磯焼け地域のウニは、餌となる海藻が乏しいために身が入っておらず、市場価値がないため、通常は駆除されるだけで終わっていた。ウニノミクスは、この身の入っていないウニを漁業者から買い取り、閉鎖循環式の陸上設備で水温・水質を管理しながら、独自に開発した餌を与えることで、約2ヶ月という短期間で美味しいウニへと育て直す技術を確立した。 この仕組みによって、漁業者はこれまで収入にならなかったウニの駆除作業から新たな収入を得られるようになり、地域には畜養施設という新しい産業が生まれる。ウニノミクスは、日本国内の大分県・山口県をはじめ、北米・オセアニアなど世界各地で畜養拠点の展開を進めている。
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