スマートフォンを封印するポーチによる携帯電話フリー空間
スマートフォンを持つ以上、いつでもそれを取り出し、記録し、発信できる状態にあることが当たり前だ、というのが現代社会の共通認識である。
スマートフォンを取り上げるのではなく、本人がずっと所持したまま、ただその場でだけ使えなくする、という発想で今ここに集中できる空間を作った。
Yondrは、アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコで創業した企業で、スマートフォンなどの個人端末を一時的に封じる磁気ロック式ポーチを使い、「携帯電話のない空間」を作り出すサービスを提供している。対象となるのは、集中できる授業環境を求める学校、撮影されたくないアーティストやコメディアン、そして厳粛な進行を保ちたい裁判所などである。 利用者は会場や教室に入る際、自分のスマートフォンをYondrのポーチに入れる。ポーチは専用の機器に触れるまでロックがかかり、中身を取り出すことはできないが、常に本人がポーチごと持ち歩くことができる。会場や教室を出る際に専用のアンロック機器にタッチすると、ロックが解除される仕組みである。 この方法の特徴は、スマートフォンを取り上げてしまうのではなく、あくまで本人が所持し続けたまま、その場でだけ使えなくする点にある。学校では、授業中だけでなく昼休みや休み時間も含めて終日ポーチに入れておくことで、生徒同士が直接顔を合わせて話したり、体を動かして遊んだりする機会が増えると報告されている。コンサート会場では、観客が撮影に気を取られることなく、その場のパフォーマンスに集中できる環境を作り出している。
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